物件名　イクサージュ目黒

１．大地震が発生しても安全か

[所在地] 〒153-0064 東京都目黒区下目黒３丁目１０−３４

標高・地形

●傾斜地の場合、表層面が高い方から低い方へと動こうとする自然の力が働きます。そのため、長い年月の間に地面がずれることがあります。コンクリートでガチガチに固めているので問題ないと見る向きもありますが、平坦地と比較したら、地盤リスクがないとはいえません。
●隣地境界に大規模な擁壁の築造は視認できず、大きな傾斜地リスクはないと推察します。

※ [国土地理院地図] → [土地の成り立ち・土地利用] → [土地条件図]

地盤ハザード(災害危険)エリア

●12万年前～16万年前に作られたという「埋没谷(東京層下部基底面)」の範囲に該当しますので、大地震の際の揺れが大きくなる可能性があります。

【参照】地下に「埋没谷」があると、何が悪いのか？

表層地盤増幅率

●かなり高い数値であり、大地震時に震度7となる可能性がある場所です。
※地盤増幅率が1.8以上だと、地盤が弱い(揺れやすい)とされます。

※ [J-SHIS Map(提供：防災科学技術研究所)] → [表層地盤]

【参照】高台立地が原則だが、高台でもダメな場所がある(J-SHIS Mapの見方)

近隣のボーリング調査

●敷地内に公開されたボーリング調査地点はありません。
●東方で隣接する調査地点が3ヶ所あり、
●一つの支持層の深さは9mほどのようです。
●残りの2つの支持層の深さは12m～15mほどですが、深度9mにはN値30超の固い地層となります。
●浅いうちに固い地層となり、支持層も比較的浅いようなので、地盤に大きな問題はないと判断します。
●これらの調査地点からは、埋没谷の影響とみられる地層は見られませんでした。
※地層は、数メートル離れただけで大きく変わることがあるので、購入の際には、対象地の地盤調査報告書を取り寄せましょう。

建物

●どっしりとした形状なので、建物自体の損壊リスクは低いと判断します。

２．1000年に一度の大水害が発生しても安全か

※ [東京都建設局 浸水予想区域図] → [浸水リスク検索サービス]

【参照】都区内で浸水被害の可能性が最も高い？「目黒川」流域

３．その他の災害リスク

接面道路

●北側で幅員約3.4m～8.2mの区道と接面する中間画地です。
●東方の山手通り(都道)へのアクセスにボトルネックとなるような箇所はなく、系統連続性は良好と判断します。
●接道状況及び系統連続性は良好であり、火災時の災害リスクは低いです。

地域危険度調査

●東京都の「地震に関する地域危険度測定調査」によると、「下目黒3丁目」の地域危険度は“２”(※)であり、災害に比較的強い地域であるとされています。

※地域危険度は、５段階評価で１が最も安全であることを示しています。

周辺環境他

●「警視庁犯罪情報マップ」の「全刑法犯発生数2024年累計」を見ると、下目黒3丁目は15件となっており、治安は“5段階で2番目に安全なレベル”です。

４．本マンションの総合評価

【地震リスク】
大きな地盤リスクはないと推察される場所に建つ、どっしりとした形状の建物なので、地震時に大きな被害が生じる可能性は低いと判断します。
【水害リスク】
目黒川の氾濫浸水区域に隣接しますが、指摘される数値は小さいので、大きな浸水リスクはないと判断します。
【その他リスク】
特段の災害リスクなし

⇒傾斜地であること、目黒川の氾濫浸水区域に隣接していること等を勘案し、防災力を“レベル４”とします。
(５段階評価で５が最も安全)

《評価時点》2025年9月